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2020

#79 その他大勢の自分 (長澤弘平/4年)





平素より筑波大学蹴球部へのご支援、ご声援をありがとうございます。


福島県立磐城高等学校出身、体育専門学群4年の長澤弘平と申します。


稚拙な文章ではありますが、ご一読いただけると幸いです。










蹴球部は歴史ある組織であり、魅力を持った人間が多く在籍しています。


そんな組織にいたからこそ気付けた自分の弱さがあります。





振り返ると自分が所属している4年間でも多くのことがありました。


関東リーグ優勝、天皇杯での快進撃、スポンサーの取得、パフォーマンスチームの活動、、、


他にも挙げきれないほどの活躍や取り組みがありました。





幸いなことに、


「筑波でサッカーやっているの?すごいね!」

「筑波ってJクラブにも勝っていて強いよね!」と、

         

活躍や取り組みを様々な人から評価していただくことがあります。



しかし、このように評価をされる度に自分は少し違和感を感じていました。





気付いたから。


自分は筑波大学蹴球部の「その他大勢の1人」にしか過ぎないことを。


強いのは自分じゃないから。

すごいのは自分じゃないから。








4年前、蹴球部に入って、自分の世界が一気に広がったような気がしました。


まず何よりも、自分のサッカーのレベルの低さに衝撃を受けました。


配属されたB2(4軍)ではIリーグに出場することができず、シーズン終了後には一番下のチームに落ちました。


蹴球部の上のカテゴリー、トップチーム、プロ。上には上がいる。


現実を嫌と言うほど突きつけられました。




ピッチ外でもそう。


天皇杯で注目を浴びたパフォーマンスチーム、学生主体の運営、新たなことへの挑戦、、、


当時の自分は完全に萎縮していたと思います。


ついていくことが精一杯で、自分から何かを行動することはほとんどありませんでした。






筑波大学蹴球部という素晴らしい組織に所属している自分。



しかし、そこにいるのは


組織に溶け込んでいるだけの自分。


組織の影に隠れている自分。


目立とうとはしない。


自分から行動を起こそうとはしない。






自信がないから。


何もしないことが楽だから。


他の優秀な人についていけば自分が何かを失敗することはないから。








トップチームで活躍するメンバーとその他大勢。


カテゴリーの主力メンバーとその他大勢。


部の運営の中心となる幹部とその他大勢。


企画メンバーとその他大勢。


プロモーションチームとその他大勢。



規模が大きく優秀な人が多い組織だからこそ、その他大勢になってしまう可能性が大きいのかなと思います。


その他大勢になることが悪いとは思いません。人にはそれぞれ得意な分野があるので。





ただ、優秀な誰かの影に隠れて周囲の動向に合わせているだけの自分が嫌だった。


組織の大きさに自分を過小評価し、何もしない自分が嫌だった。


何より、大好きな蹴球部の活躍や評価を心の底から喜べなかった自分が嫌だった。






そんな中で迎えた大学サッカーラストシーズン。


自分が大切にしてきた言葉が2つあります。




1つ目は「現状維持は衰退」。


これが頭では理解しているつもりでも簡単ではなかった。


自分を出すことで失敗してしまうかもしれない。


周囲の自分を見る目が変わってしまうかもしれない。


それでも、自分に、蹴球部に、向き合ってみた。




2つ目は「一心」。


2020シーズンのスローガンです。


これには込められた4つの意味がありますが、自分は4つ全てが大切なことだなと思っています。


1.心をひとつにする

2.心を込めた行動(ひとつひとつの行動に自覚と責任をもつ)

3.日本一の心持ち(覚悟)

4.新たな気持ち(”一新”という意味も込めて、チーム体制や名称に変化を加え、新たな気持ちでタイトルを獲りに行く)


今シーズン、本当に楽しいシーズンを送れています。覚悟を持って心を込めて行動できています。


新型コロナウイルスの影響で思うようにいかない時期もあったけど、自分で考え、選択して行動する回数が圧倒的に増えました。


自分がやってやるという、強い意志が芽生えました。




そして蹴球部には、夢を持ち、自分の考えを持ち、互いに高め合える仲間がいます。


自分を出しても、素直に向き合ってくれる仲間がいます。




だからこそ、恐れずに自分で考えて行動することができるようになりました。


熱量を持って、蹴球部に働きかけたいと思えるようになりました。





筑波大学蹴球部を選んで良かったと心から思います。


多くの人から見たら、自分はたかが無名の一部員、その他大勢の存在です。


でも確かに自分はここにいる。


今なら蹴球部の活躍や評価を本気で喜べるし、自分は蹴球部の一員だと胸を張って言えます。







余談ですが、自分の所属するTOP subチームは、このブログが投稿される12月19日の翌日(12月20日)に、全国大会をかけた試合があります。


3点差以上で勝たなければならない、負ければその時点で自分たちの大学サッカーが終わります。


このチームが好きだから、もっと一緒にサッカーをしたいから。


最後の最後まで自分のできることをやり尽くしたいと思います。








最後になりますが、これまで自分のサッカー人生に携わってくれた方々に感謝を述べたいと思います。


小中高のチームメイト、コーチ、筑波のみんな、そして家族。


全ての方々のおかげで今の自分があります。


本当にありがとうございました。









筑波大学蹴球部

体育専門学群4年

長澤弘平





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