はじめまして
体育専門学群4年の三井陸と申します。
今回、部員ブログを書くに当たり、日頃から思うことを書き留めているメモに目を通しました。
中には部員ブログにでも出そうと思って書いたものもいくつかあります。
なんとひねくれていることでしょう。
日頃より筑波大学蹴球部を応援してくださっている皆様に、敵を作りやすい自分の思いを発信することに不安がありますが、自分の価値観をまっすぐお伝えしようと思います。
お見苦しい部分も多々あるかと思いますが、ご了承ください。
----------------------------------
こんにちは。
思ったことが表情と口からダダ漏れしてしまうので、いつもミーティングで皆に迷惑をかけている三井です。
今回もそんなストロングスタイルで、
感じていることを文字にしていきます。
長くなってしまいそうですね。
(作中、随所にトゲがある言い回しをしていますが、部員からすれば慣れたものだと思うので、是非怖い人だと思わず読んでください。)
このタイトルと筆者を見て、そっとページを閉じた部員が何人かいたと思います。
思い当たる節があったのでしょうか。
「正直者がバカを見る」
社会においては、そんなシーンが往々にしてあるように思えます。
電車で席を譲ったら自分は辛い思いをするし、人助けをするとスケジュールが狂ってしまうこともありますね。
(だからしなくていいという話ではありませんし、人助けは嫌いではありません。)
筑波大学蹴球部ではどうでしょう
「お疲れ様です。
週末の関東リーグの運営を筑波が担当します。拘束時間は8時から17時までで、お弁当が支給されます。8名必要です。
参加の可否を投票してください。」
シーズン中に何度か回るLINEです。
例えばこの時、「予定があって参加できない」というのは人によって基準が違います。
全く同じ用事があったとして、その予定を変えてでも「参加できる」に投票する人と、予定を優先する人、どちらが良い悪いといったことはありませんが、前者はちょっと損をするかもしれません。
(運営の仕事そのものが損だというつもりはありません。予定をリスケしなければいけないし、、、うまく伝わるでしょうか。運営の仕事に当たったらもちろん僕は誰よりも全力でやりますよ!!)
それが悪いとか、ルールを決めるべきだ、とかは別の話で、あって仕方がない普通のことなのです。
これ、別に世の中では当然の現象だとは思いますが、筑波大学蹴球部だけは人の善意に甘えないで欲しいのです。
こういう「善意で動く人」に損をさせないでほしい。なぜなら日本一を目指す、大好きな我がチームだから。
世の中と同じ基準では何か物足りないのです。
善意で動く人間がきちんと評価され、それが伝播していく集団でありたいと常々感じています。
大学サッカーは善意の連続で成り立っていることは想像に難くないでしょう。
学連の皆さん、補助学、運営、審判、応援などなど
彼らは「試合に出れないんだからそれくらいやって当然」ですか?
彼らは自分の時間を使っています。
色々なものを犠牲にしています。
選手たちは彼らに最大限の感謝とリスペクトをしなければなりません。そして彼らも同じように、最高の試合を見せてくれる選手たちに、完璧な仕事ぶりで応えなければなりません。
今までのサッカー人生でも、頑張った人が損をすることは山ほどありました。
仲間がそのキャラクターで仕事を躱し、楽をしている姿が許せませんでした。
誰かがサボったしわ寄せは決まってサボってない人に降りかかります。
器用に仕事から逃れている人が生む余計な仕事は、不器用な誰かがどこかで処理しているのです。
そうして身軽になった器用な人は、多くのチャンスを得ていい思いをするでしょう。
自分のいる組織が「サボったもん勝ち」の世界だったら、誰が組織のために動こうと思えるでしょうか?
憎まれっ子が世に憚る組織は、個人的にはいい組織だと思いません。
いまの蹴球部はそんな組織ではありませんが、そうなりうる要素が転がっているように感じます。
圧倒的な強さで関東リーグを優勝した2017シーズンの筑波大学蹴球部の先輩方は、水を運ぶ僕ら1年生に、しつこいほど「ありがとう」と伝えてくださいました。そして何より、面白い試合を毎試合繰り広げてくれました。
そんな彼らのためなら、何十本でもボトルを運びますし、夜遅くまで倉庫で作業するのも苦になりません。徹夜で映像編集するのも。
あの年の基準をもう一度筑波に。
その思いで僕はフレッシュマンスタッフとして新入生の前に立っています。
昨年掲げた『凡事徹底』
他の追随を許さないほどの追求。
そう言えるほど徹底できた凡事はいくつあったでしょうか。
参照:田島翔「目の前のゴミ」https://www.tsukubashukyu.com/blog/detail/id/16363
SNS上でかっこいいことを発信しているのに、
スポンサー様からたくさん応援していただいているのに、
ホーム開催で1000人以上集客するのに、
地域の子どもたちの憧れの存在なのに、
人の善意に責任もって応えられません。グラウンドにはゴミが落ちています。
そんな組織を僕は誇れません。
もちろん、筑波大学蹴球部は一般的に言えば素晴らしい組織だと思います。
熱量と才能を持った人がたくさんいて、努力もできてみんな仲が良い。これは間違いありません。
ただ、
「現状維持は衰退」
その自戒も兼ねて、あえて誇張して書いているということは一応明記しておきます。
ぼく自身、もともとだらしない人間なので、まだまだ未熟でたくさん迷惑をかけていますが、「お前が言うなよ」を怖がっていると組織は良いものになりません。
誰に何を言われても、部員全員からから指を指されても、最後の1年でぼくはこの部とぼく自身を、胸を張って誇れる存在にしたいと思っています。
アイデアを捻り出し、それを行動に移し、人を動かして、
「三井がいなかったらヤバかったな」と言われる存在になりたいのです。
これは今まで「正直者がバカを見る」現状を甘んじて受け入れ、組織のせいにしていた自分自身への挑戦でもあります。
最後の1年、怪我で動かなくなってしまった親指と共にサッカーをするのか、スパイクを脱いで見たことのない世界を覗きにいくのか、
自分の人生にしては珍しく、悩みました。悩んだ上で4年目を踏み出した訳ですから、もうやるしかありません。
部員の皆さん
そして、入部希望の新入生の皆さん。
この先の見えない2020年を突き進むには、みんなの力が必要です。筑波大学蹴球部を、大学サッカー界を引っ張っていく覚悟を決めてください。
一つ上の先輩方に頂いたアルバム
最後のページには、怪我で悶々としたシーズンを過ごした僕への素敵なメッセージがありました。
「来年こそは、爆発」
ご期待ください。
筑波大学蹴球部4年
体育専門学群
三井陸