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2020

#58 それぞれの熱 (秋田遼/OB)

はじめまして。筑波大学蹴球部スタッフの秋田と申します。

2019年12月をもってTOPチームの活動からは離れ、現在は次のステージへ進む準備を粛々と進めております。

まずは初めに、謝罪させてください。

未経験ながら「蹴球部に必要なのは広報改革だ!」と生意気にも広報局に押し入り、
独断でこの部員ブログを開設するまではいいものの記事集めに苦労し、

同期の鍵野の記事を2度もボツにしたのはこの私です。

本当に申し訳ありませんでした。

バズり記事を書くことで僕の功績を少し美化してくれた山田和希や中野誠也には感謝しかありません。

#3 夢をあきらめるということ(4年/山田和希)
https://www。tsukubashukyu。com/2017/07/17/blog-64/

#8 大学サッカーの素晴らしさ(4年/中野誠也)
https://www。tsukubashukyu。com/2017/09/16/blog-65/

現在の部員ブログを管理している加藤零太から、「スタッフとしての経験を」ということで依頼をもらい、

「それぞれの熱」と題しましたこのブログ、

「蹴球部の格好良さ・強さの源」というテーマについて私なりの答えというか、

意見についてお話した上で、本題に入ろうと思います。

124年の歴史を持ち、数々のプロサッカー選手、指導者を輩出してきた筑波大学

蹴球部の強さの源は一体何なのかというお話です。


これまで何名かの部員がブログで執筆しており、ご存じの方も多いかもしれませんが、

筑波大学蹴球部は、大きく2つの目標を掲げて活動しています。
これは毎シーズン部員が入れ替わっても、今のところ変わっていません。



一つは、ピッチ内での日本一。



すなわち、圧倒的にサッカーで結果を残すということ。

間違いない。勝ったチームが強い。

3冠を達成した2015年の関西学院大学、2019年の明治大学が強い。格好良い。

当たり前ですね。


そしてもう一つは、ピッチ外での日本一。



こちらも言わずもがなと思います。

魅力的な組織であり続けることは、部内に対しても、部外の人々に対しても、重要なことであることに異論はないでしょう。

これについては、私が在籍した6年間で多くの変化・進化がありました。

関東リーグ運営上の不備によるマネジメントポイントの減点が少ないことも、

数千万円の予算を毎年ほぼ学生だけで運営していることも、

スポンサーを学生だけで獲得してきたこともすべて、この目標を達成するための構成要素でしょう。

しかし、なぜこれらの目標を「達成しよう」という気概を持ち続けられるのか。

なぜ筑波大学蹴球部は、約160名の全部員が同じ方向へ進むことができるのか。

私なりに言い換えると、「この目標を達成するための、部員のモチベーションの源が何であるか。」これは各部員に委ねられているところであり、

その変動性によって蹴球部では、学年ごとに色が違う、浮き沈みがある、引き継ぎが大変、といった現象が毎年のように起こっていました。

実際にはそんなものがわからなくとも、各々の努力で学年を、チームを形作り、結果を残すことができる部員が蹴球部にはいます。

しかし何かしらのヒントがあれば、蹴球部が強い、すごい、格好良い組織であり続けるためのヒントにもなるのではないかと考えました。

ということで、

私はそのモチベーションの源を、
蹴球部の「熱伝導性の高さ」と「熱源の多さ」と定義したいと思います。順に説明させてください。

まず、蹴球部において、誰かが圧倒的な熱を持って何かに挑戦する。

取り組む。


すると、その熱を感じた仲間の熱が高まり、広がっていく。

チーム、局、学年、部全体とその輪が大きくなっていく。

これが筑波大学蹴球部の、「熱伝導性の高さ」。



シンプルな話ですね。
さらに蹴球部は、いろいろな学類に所属する、様々な専門性を持つ学生が混在しています。

そのため活動の幅は広く、自主的に初めた活動が、他の部員を巻き込んで大きな活動に発展させるということがよくあります。

プロモーション活動、グローバルチームの活動、ホペイロの活動なんかはそうですね。

中止・延期になってしまいましたが、3月末に開催予定であった「つくフェス」もその一つ。

それぞれの部員が、それぞれの強みを発揮するから、発揮できる環境があるから、各方面に向かって蹴球部が成長する。

これが筑波大学蹴球部の、「熱源の多さ」。

様々な種類の部員、すなわち熱源が強いエネルギーを持って活動するから、いつの間にか蹴球部全体が熱くなっていく。

強くなっていく。

すごい集団だと思われるようになっていく。

こちらも簡単な話です。これが蹴球部の、組織的な強さの根源ではないかと思っています。

あくまで私の意見です。異論は認めます。そしてこの熱を持っているか否かを、新入生はフレッシュマンコースの中で探る。

持っているなら、おめでとうございます。蹴球部の一員になれます。
サッカーの上手い、下手は一切関係ありません。



しかしこの強さには、前提条件というか、弱点があります。それは、「外的な冷却因子」です。

すなわち、主に部外の人々による評価が下がる、すなわち冷えた瞬間に、部員が持つ熱エネルギーは消失します。

例を話します。これまで何人もの部員がブログで言及してきたように、蹴球部は「不文律」を以て部を律し、運営しています。

部員として活動する上での細かいルールは、ルールとして明文化されていません。

個々人にその基準が委ねられています。裏を返せばつまり、たとえば法律で明文化されているなんかは、遵守して当然なのです。

言うまでもありません。

そのため蹴球部員は、

自転車に乗りながら、

スマホを操作しません。音楽を聴きません。無灯火で運転しません。傘を差しません。

当たり前です。

ついでに、学生の本分である学業を最優先にすること。

これも当たり前です。

幸いなことに最近では、蹴球部のピッチ外での活動を参考とし、スポンサー獲得やイベントの開催などに挑戦されるチームが学内外に見られるようになってきました。

素晴らしいことだと思います。
大学スポーツの価値、スポーツの価値がどんどんと高まっていくことを心から願っています。本音です。

しかし、熱い気持ちを持ったメンバーがどれだけ頑張っても、
応援してくれている人々が、部員が当たり前のようにルールを破っているのを目撃した瞬間、その努力の価値は消失します。

少なくとも、目撃した瞬間にその部に対する僕の応援する気持ちはゼロになります。

冷えます。

多くの人にとって、そうではないでしょうか。「当たり前のことを当たり前にやる」たくさんの人が使う言葉ですね。

つくばの地でも何度も耳にしました。実践できていますか?
たかが自転車の乗り方、と思いますか?応援されるチームになるためには、まずはこういったところがスタートではないかと思っています。

さて、このままでは蹴球部はすごい、格好良い、強い組織だという自慢になりかねないので、

現役の蹴球部員に対しても、少し耳の痛い話をしておこうと思います。当たり前のことを当たり前にできていますか?

他の追随を許さない、圧倒的な熱を持っていますか?

昔の話ですが、

筑波大学蹴球部が戦後初の降格を経験した2014シーズン、

関東リーグのある試合で負けた瞬間に「ふざけんな小井土」とスタンドから怒鳴り散らす先輩がいたことが強く印象に残っています。

この行動の良し悪しをここで論じるつもりはありません。

しかし彼には間違いなく、圧倒的な熱があったと私は考えています。

圧倒的な熱を伴う怒り、闘争心、反骨心、向上心は持っていますか?

表現する形はどうであれ、圧倒的な熱を持ったチームは、強い。

私の6年間という短い経験からわかったことです。

圧倒的に熱く、強い筑波がこれからも見られることを願っています。
はい。

なんと、前置きだけでこの長さになってしまいました。

ちょっとだけ本題、スタッフとしての私の経験を話して終わりにしようと思います。

私は、1年生の終わり頃から学生トレーナーとしての活動を始めました。

2年生の終わりには、並行して継続していた選手活動を辞め、トレーナー活動に専念する決断をしました。

この6年間は自分自身の能力の低さに圧倒的な劣等感を感じる毎日でしたが、
「筑波のTOPチームでトレーナーやってるなんてすごいな!」と言っていただくことがよくありました。

ありがたいことです。

少しだけ鼻が高くなるような嬉しいような、そんな気分になることもありました。

でも本当は、たいしたことありません。「筑波のトレーナー」
とは言っても実際は、

「無資格でたまたま蹴球部に帯同している独学の、自称・学生トレーナー」に過ぎません。


同じようなことを、TOPチームのスタッフとして共に戦った鍵野が書いていたので、こちらも読んでみてください。



#57 LAST MESSAGE (鍵野洋希/修士2年)
https://www.tsukubashukyu.com/2020/03/11/blog-67/


すごいのは選手であり、指導者です。

トレーナーではありません。

自戒を込めて。

少しでも高くなってしまった鼻は、毎日叩き折る必要があります。

どこまで行っても、「スタッフ」は「スタッフ」です。

主役は間違いなく選手です。

言葉を選ばずに言えば、スタッフは絶対的に裏方です。

異論は認めます。

スタッフが選手よりも目立ち、活躍を世間に評価される事はほぼありません。

さて、このブログの前置きとして、「熱」の話をしました。

そんな裏方である学生トレーナーとして私が努力するための「熱源」は、矛盾するようですが、「選手の存在」です。

「選手と肩を並べて対等に話がしたい」ということ。

2019シーズンTOPチームの選手には納会で話しました。

もちろん他にもたくさんありますが、これが一番大きい。

彼らは本当に格好良いんです。

いつも憧れます。

そこに先輩後輩の上下関係はありません。

試合を見るとワクワクします。

公式戦でトレーナーとして座るベンチは、いつでも特等席でした。

そんな選手たちが、自分の目の前で、毎日死ぬ気で努力している。

同じレベルの努力をしていない一人の学生トレーナーが、対等に選手と話ができるわけがありません。

戦う世界は違えど、社会人としてすでに働いている仲間の存在も同様ですね。

ということで長くなりましたがまとめると、

筑波大学蹴球部にはモチベーションをアッツアツに爆上げしてくれる仲間がたくさんいます。

そんな格好良く、アツい組織に6年間も所属し、多少なりとも協力、貢献できたことを誇りに思います。

これまで蹴球部で共に戦った選手、スタッフたちはすでにプロの世界で戦っています。

負けていられません。

挑戦をやめるわけにはいきません。

私はこれからもう少し学びを深め、力をつけてから、彼らに追いつき、追い越してやろうと思います。

「圧倒的な熱」を持って。

私たちが前に進もうとするのをことごとく妨害してくるコロナウイルス・パンデミックが一刻も早く収束してくれることを願って、この記事を終わりにしようと思います。

蹴球部での活動は引退しても、桐の葉を背負った者としてこれからも応援し続けます。

今年も大暴れしてくれることを期待しています。

とてもとても長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

これからも、筑波大学蹴球部への応援をよろしくお願い致します。


6年間、お世話になりました。




筑波大学蹴球部
2019シーズンTOPチーム
コンディショニングコーチ/学生チーフトレーナー
秋田 遼

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