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2022

#145 愛(齊藤和里/4年)

部員ブログをご覧の皆さん、初めまして。2022年シーズン筑波大学蹴球部の副務を務めさせていただく、4年の齊藤和里と申します。


本文に入る前に、簡単に自己紹介をさせていただきます。
私は、東京都大田区の東調布第一FCでサッカーを始め、東調布中学校・東洋高校とサッカー部に所属してサッカーを続け、2019年4月に筑波大学に入学し蹴球部に入部しました。1年次より選手と兼任して関東大学サッカー連盟の学生幹事(以下、学連)として活動し、3年次の後期に学連としての活動を退き蹴球部の副務に就任しました。
2022年シーズンも引き続き副務を務めさせていただくこととなり、ピッチ内においては、6軍に当たるC3チームでキャプテンを務めさせていただきます。

正直、何を書けばいいのか分からず、考えもきちんとまとまっていません。ですが、副務として、C3のキャプテンとして、ラストシーズンを闘う決意を、今の思いの丈を綴っておこうと思います。これを読んでくださった方に、少しでも私の蹴球部への思いが伝わればと思います。
拙い文章ですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。


私たち新4年生は、この3年間で数え切れないほどの学年ミーティングを繰り返してきました。時には、練習に寝坊した同期に「意識が低い」「自覚が足りない」と、反省の色が見えるまで練習や蹴球部の活動への参加を認めない「部停」の処分を課すということもありました。
3年生となった2021シーズンの途中からは、最上級生になるに向けて、幾度も話し合いを重ねました。授業や練習、バイトや遊びの予定の合間を縫って、あるいはその予定を潰してまでミーティングに参加している部員もいました。時には、夜遅くまで話し合った翌日、朝早くから集まるということもありました。

他大学のサッカー部やサークルなどでサッカーを続けている友人からは「そんな些細なことでミーティングするの?」「そんな何回もミーティングして何になるの?」と言われることもあります。2021シーズン末、毎日のように学年ミーティングをしていた時期には、後輩たちからも「そんなに話し合うことあります?」「3年生ミーティングしすぎじゃないですか?」とも言われました。

確かに、そうかもしれません。寝坊や遅刻、いちいち学年のメンバーを集めてミーティングを開いて、何回も、何時間にも渡って話し合って果たして何かを得られるのでしょうか。
最上級生になるからといって毎日のように根を詰めてミーティングをする必要だってないかもしれません。寝坊や遅刻は「本人の自己責任」で終わりでいいかもしれません。新シーズンのスローガンも、なんとなくかっこいい言葉を見繕って、組織体制だって従来のまま引き継いで、なんとなく1シーズンをやり過ごすことだって、ひょっとしたらできちゃうかもしれません。
でも、私たちはそれをしたくありませんでした。そして、私たちの先輩方も、それをしてこなかったと思います。


私が筑波大学に進学し、蹴球部に入部するとき、ある友人にこんなことを言われました。

「試合、出れるの?試合出れるかわかんないのに、わざわざ部活でサッカー続ける必要ある?」「プロ目指すわけでもないのに何しにいくの?」

きっと彼は悪気があったわけではなく、単純に疑問に感じただけだったのだと思います。きっと私も、彼の立場だったらそう思っていたかもしれません。
きっと、年末年始の夜遅くまで毎晩のようにミーティングをしている姿を見たら、なんのためにそんなことやってるの?と言いたくなることでしょう。

でも今の私なら、この環境にいることが幸せだと、自信を持って彼に伝えることができます。



私が蹴球部の門を叩いた理由は、言うまでもなく「憧れ」です。
高校で不完全燃焼だった、とか、プロを諦めきれなかった、とか。入部時の面談で、それっぽい言葉を並べて。
本当は、「ここでサッカーがしたかったから」、それだけの理由でここに入ってきました。
正直、3年経った今もこの場所でサッカーがしたいという思いは変わりません。ただ、明確に変化したものが一つだけあります。


それは、蹴球部を愛する気持ち。「チーム愛」です。

蹴球部に入部してから、様々な活動に関わらせてもらって、雑な言い方をすると、片っ端から手を出して、それはそれはたくさんの経験をさせてもらいました。
そんな中で、サッカーを愛し、蹴球部を愛する、多くの素晴らしい仲間に囲まれて活動をしてきて、サッカーそのものに対する熱とは違う何かが芽生えるようになりました。


その思いを強く意識するようになった出来事があります。

忘れもしない2020年の12月、筑波大学蹴球部は天皇杯を戦っていました。新型コロナウイルスの影響で大会のレギュレーションが変更となり、対戦相手はアマチュアチームが中心でしたが、最終的に5回戦まで進出することができました。
この大会で私は、応援や企画で試合を盛り上げるために、プロジェクトチームの一員として活動していました。
この時期はちょうど学連の大会運営の準備期間と重なっており、精神的にも肉体的にもかなりきついスケジュールであったと記憶しています。要領が悪く、スイッチが入るまでが遅い私にとっては、次々と舞い込んでくる仕事を捌くだけで精一杯でした。

そんな中で、何を思ったのか、試合当日に電子版として公開することになったマッチデープログラムの制作担当に立候補しました。ピッチで闘っているTOPチームの仲間を少しでも後押ししたい一心でしたが、今になって振り返ると無謀なチャレンジだったと思います。

自分で自分の首を絞めることになりましたが、試合当日の公開ギリギリまで修正を繰り返し、なんとか自身で納得のいくものを完成させることができました。会場に向かう車の中でマネージャーにHPへとアップロードしてもらい、あとは勝利を願うのみでした。

相手は高知県代表の高知ユナイテッドSC。先制された直後にオウンゴールで追いついたものの、70分に勝ち越し弾を許し、そのままアディショナルタイムを迎えた時は、どん底に突き落とされたような気分で、生きた心地がしなかったのを覚えています。
もうダメかと諦めかけていた後半アディショナルタイム6分、同期の三浦雅人(4年/東京V・Y)が上げたクロスに、同期の森海渡(現・柏レイソル)が頭で合わせて同点。そのまま延長戦で勝ち越しゴールをあげ、なんとか勝利を納めることができました。


この試合が終わった時、自分はこのチームのためならどんなことだって頑張れる、どんなに辛いことでも乗り越えられる、そんな気がしました。粘りに粘ってなんとか完成させたマッチデープログラムも無駄じゃなかったんだ、自分の頑張りが報われた、そう思うことができました。

歓喜で沸いている応援席の部員のみんなも、スタンドの下から手を振って応援に応えてくれたTOPチームの仲間も、この瞬間に勝利を分かち合っている全ての人を含めて、この勝利のためにそれぞれの部員が準備してきた全てのことをひっくるめて、自分はこのチームが、筑波大学蹴球部がどうしようもなく大好きなんだと気づきました。


少し話が脱線してしまいましたが、ここまで長々と書き連ねた文章を一言で表すと、「齊藤和里は筑波大学蹴球部が大好き」ということになります。
普段なら絶対に部員の前でこんなこと言わないし、言えないと思います。だから、この部員ブログという場をお借りして、改めて言わせてください。

俺は、筑波大学蹴球部が大好きです。

冒頭に挙げたような連日のミーティングも、面倒な事務作業も、蹴球部のためになるのであれば、頑張れます。頑張りたいです。
プロを目指していないのに、ここに居続ける理由は、このチームが大好きだからです。
例え6軍であろうと、例え自分が試合に出れなくても、リハビリで練習に入れなくても、少しでも自分がいることでこのチームにプラスを与えられるように、全力を尽くします。

主務の吉田優輝と、主将の栗原と。副務の星野と、林田息吹と、鎌田と。副将の森侑里と、和田と、延岡と。同期の4年生みんなと。生意気でタメ口きいてくる奴ばっかだけど、みんなはそんなに俺のこと好きじゃないかもしれないけど、可愛い大好きな後輩たちと。いつも遅くまでトレーニングメニューを考えて、本気でサッカーと向き合う環境を共に作り上げてくれるコーチングスタッフの皆さんと。
俺は、このチームで、この仲間で本気で日本一を獲りに行きたい。


全ては愛する蹴球部のために。
蹴球部のために、ピッチ内外で全てを賭ける覚悟で、今シーズンを闘います。


まずは明日、C3のIリーグ開幕戦。
4年生として、キャプテンとして、怪我でピッチに立てないのは情けないし悔しいけれど、チームのために全力で闘います。


大変長くまとまりのない文章となってしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

最後にはなりますが、これからも筑波大学蹴球部への応援を、何卒よろしくお願いいたします。
応援していただけるような、応援しがいのあるチームを目指して、部員一同努めてまいります。


筑波大学蹴球部

人文・文化学群人文学類 新4年

齊藤和里



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