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2021

#138 リーダー(山原怜音/4年)

今シーズンも沢山のご支援・ご声援を本当にありがとうございました。1年間を通して皆様からの多大なるサポートがなければ、この状況下で最後まで筑波大学蹴球部として何不自由なく活動することはできませんでした。この場をお借りして感謝申し上げます。

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今回ブログを書かせていただきます。

筑波大学蹴球部4年山原怜音です。

今シーズン筑波大学蹴球部の副将を務めさせていただきました。


この組織の副将を務めるということは相当な覚悟と責任が必要であり、心配性の僕は当然不安しかありませんでした。

 

しかし、僕は有難いことに1年生の頃から多くの試合に出場させていただき、筑波の代表として大学選抜の活動やユニバーシアード大会なども経験してきました。

このような経験をさせていただいた自分が大学サッカー最後の年、最終学年として部をチームを「リーダー」として引っ張らなければならない。その思いを強く感じていました。

  

でも自分にはリーダーという立場に怖さがありました。


それは中学と高校で「信頼されるリーダー」ではなかったからです。

直接当時のチームメイトに聞いたわけではないですが、今振り返ると確実に心の底から信頼されるリーダーではありませんでした。

 

理由は簡単に見つけることができます。

自分は口だけの人間であったからです。キャプテンという立場にも関わらず、ピッチ内でもピッチ外でも周りに要求や指示を出しやらせるだけ。自分が手本になるような行動は何一つできていない。

でもその時の自分はみんなから信頼されている、そう思っていました。

 

ただ、僕は筑波大学に入学し蹴球部の主将や副将、いわゆるリーダーという立場である先輩の姿を目の当たりにしたことで一瞬にしてこれまでの自分のリーダーとしての行動が間違っていると気づきました。

 

筑波大学蹴球部のリーダーは、周りに基準高く要求するとともに、1番自分自身が誰よりも基準を高く、責任感を持ち、行動に移していました。


その結果当然、周りには心の底から信頼されるリーダーとなっていました。

 

そして最終学年になる時、最初は自分はリーダーになるべきではないと思っていました。

また同じ過ちを犯してしまうことが怖かったから。

自分のせいでチームが良い方向に進むことができないかもしれないから。

 

でも一方で僕には、自分が引っ張っていかなければいけない、先頭に立たないといけないという思いが強く、そしてそれ以上にもう1度強い筑波大学蹴球部を取り戻したいという思いがありました。


 結果、この思いが自分の中で不安という感情よりも大きなものになっていきました。


ここでリーダーにならなければ、自分は逃げたことになる。筑波で色々な経験をしてきて、沢山の素晴らしい先輩方から、毎年引退される時に「筑波を頼む」と熱い思いで声をかけていただいた。ここで逃げることは絶対に許されない。

 

僕は副将になることを決断し、リーダーとして先頭に立つ決断をしました。

そして周りに要求するだけではなく、自分が1番行動に移して、誰よりも基準を高く、誰よりも責任感を持ちプレーするという覚悟を決めました。

 

 

 

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12月14日。全日本大学サッカー選手権大会 3回戦敗退。

 

今シーズン終了。筑波大学蹴球部としての最後の試合が終わりました。

またタイトルを取ることはできなかった。4年間で1度も日本一の景色を見ることができなかった。今年も強い筑波を見せることはできなかった。

 

 

でも僕は、リーダーとして挑んだこの1年間に後悔はありませんでした。

トップチームのみんなが、トップチーム以外の部員のみんなが、スタッフの方々が自分の事をどう思って、心の底から信頼してくれたかは分かりません。

 

ただ、毎日の練習から周りに高い基準で要求し、練習は全て試合の為だということをしつこく伝え、試合では全員で声を出し、助け合い、チームが1つになるという気持ちがとにかく強い方が勝つんだ、ということを繰り返し「声」で伝えてきました。

 

そして自分は練習の最初から声を出し、パスコンの1本目から質を高く、ゲームの強度を高くして、試合ではチームが苦しい時、沈んでる時に1番声を出し、毎試合自分がチームを勝たせるんだ、そういう気持ちでこの1年間過ごしてきました。

 

もちろん、今言ったことが全て出来ていたわけでは全くありません。沢山ミスをしてきました。チームに迷惑もかけてきました。

それでも、自分がたとえ出来ていなかったとしても、周りに「声」で伝えることはやめませんでした。

それがリーダーだと思っていたから。それが自分の役割だと感じていたから。

 

それでもタイトルを取れなかったことはやはり悔しかった。今年のトップチームは勝ったり負けたりを繰り返し、チームとして納得のいく結果はついてこなかった。

 

でも全員がチームが良い方向に向くように行動していたし、実際に一歩一歩進んでいたと思います。

今年感じた悔しさを決して忘れることなく、今までよりも更に強い覚悟で来年こそはタイトルを取ってほしい。

後輩たち、がんばれ。みんななら必ずできる。

 

 

 

 

今シーズン走り抜けてきて筑波大学蹴球部としての活動が終わりましたが、蹴球部のみんなが、トップチームのみんなが、スタッフの皆さんが、

 

「怜音は信頼できるリーダーだった」

 

少しでも、ほんの少しでも、そう思ってくれていたら僕は嬉しいです。

 

副将として、リーダーとして、この1年間やってきてよかった。

筑波大学蹴球部で4年間活動できてよかった。

今、心の底からそう思います。

 

 

この4年間沢山応援していただき、沢山支えていただき本当にありがとうございました。

筑波大学蹴球部で学んだこと、経験したことをこれからのサッカー人生に必ず生かしていきたいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

筑波大学蹴球部

体育専門学群4年

山原怜音

 


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