何が人をドリブラーたらしめるのでしょうか。
それは敵を置き去りにするようなスピードでもなく、皆が真似できないようなテクニックでもありません。それは俺こそが相手DFラインをドリブルで突破し、チームを勝たせるという強い気持ちを持つことです。
ドリブルはある意味失敗が前提になるプレーです。かの三笘選手も昨年のJリーグでのドリブル成功率は45%ほどでした。その他の多くのドリブラーであればもっと確率は低くなるでしょう。
仕掛けているときにボールをロストすれば、責任はすべて自分にのしかかってきます。仲間からの信頼を失うことになるかもしれません。
でも、ドリブラーであるならばそれでやめてはいけません。
別に「うまくいかないことを楽しんで」とか「困難な状況を喜べ!」とかいうつもりはありません。
でもそのうまくいかない困難な状況をきっちり受け入れ、誰よりもボールに触って、誰よりもドリブルと向き合って、諦めることなく挑戦していくこと、これがドリブラーで最も大切な心の部分になるんじゃないかなと思っています。
かつての名ドリブラーの言葉で締めます。
フィールドでプレーする誰もが必ず一度や二度、屈辱を味わわされるだろう。
ボールを取られたことがない選手など存在しない。
ただ、一流のドリブラーはあらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
並のドリブラーは少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして、敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままである。
さて、今日も一グラにいこうか。
筑波大学蹴球部
医学群医学類4年
松岡知希
WRITER:松岡知希