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2020

#88 桐の葉を背負うということ (江田光之介/4年)

本ブログはインタビュー形式となります。


インタビュイー:江田光之介(以下 江)

インタビュワー:加藤零太(以下 零)






零)「桐の葉を背負うこと」をテーマに話を聞いていきます。

 まず、筑波大学蹴球部を目指し始めたきっかけを教えてください。



江)テーマが「桐の葉を背負うこと」。ちょっと荷が重いかなー笑。

小学生の時、筑波大学蹴球部の部員が指導に来ていた手代木SCでプレーしていた。

そこで桐の葉を背負った部員に、パス・トラップ・シュートなど、サッカーの基礎的な部分はすべて彼らから教わった。

サッカーの原点かな。

幼稚園から大学までつくばで育ち、常に蹴球部の存在は近くにあった。


中学、高校時代も地元のクラブチームでプレーしたが、小学校時代からの蹴球部への憧れは薄れなかった。

中学3年生の時、本格的に筑波大学蹴球部を目指すことを決めた。






零)現役の時、筑波大学には落ちてしまいましたが、その時何を考えましたか?



江)自分の力が足りなかった、詰めが甘かった。

それに尽きるなと。

ただ筑波大学蹴球部への思いは変わらなかった。

そのまま浪人することを決意した。

将来サッカー選手として生きていこうと考えたときに、浪人時代の1年は大きなハンディキャップとなるが、それでも筑波大学蹴球部でサッカーがしたいと思った。

一浪して受かった時は、やっとスタートラインに立てたという気持ちだった。

早く1Gでサッカーがしたい。





零)蹴球部に入部する前にフレッシュマンコースを経験し、蹴球部のいろはを学んだわけですが、何を思いましたか?



江)桐の葉を背負うことの重さ、責任、使命感。

その上で、やっと桐の葉が背負えること、偉大な先輩方が歴史を築き上げたこの地でサッカー出来ることに多大なる喜びを感じた。

はやく入部してサッカーがしたい、TOPチームで活躍したいという思いが強かった。





零)入部後、一番下のカテゴリーに配属されました。何を思いましたか?



江)ただただ悔しかった。本当に悔しかった。

一刻も早く上のカテゴリーに上がりたかった。

桐の葉を背負って戦う以上、絶対に負けるわけにはいかない。

5軍という決して強くはないチームでなかなか結果が出ず、自分自身何もできてない。

焦り、情けなさ、不甲斐なさ。

自分が想像していた蹴球部生活とはかけはなれたものだった。






零)この年、TOPチームは関東リーグ優勝、天皇杯で大躍進を見せました。何を思いましたか?



江)これが筑波のTOPチームかと、まざまざと凄さを見せつけられた。

衝撃的だった。

だけど、いつか必ずTOPチームでプレーする。

その気持ちは変わらなかった。






零)この年の夏、ブラジルに1か月間のサッカー留学に行きましたね。どうでしたか?



江)戦う姿勢を学んだ。

プレーの激しさ、するがしこさなど、サッカーを知り、磨いた。

帰国後、蹴球部での評価が一変した。

帰国後数か月後には2軍に。





零)1年目から少年団に指導に行き始めましたが、何を思いましたか?



江)自分の出身クラブである手代木SCで指導させて頂くことになった。

桐の葉をつけて子供たちの前で半端なことは出来ないという責任感・重みを感じた。
また、先輩の引退試合に駆けつけて応援してくれる子供たちを見ると、蹴球部員は彼らにとっての道しるべであるという自覚が生じ、彼らに応援される存在になりたいと思った。





零)2年生になり2軍に配属されました。何を考えましたか?



江)TOPチーム昇格が狙える位置につけ、関東リーグや天皇杯に出て活躍したいという気持ちがより強くなった。

自分がTOPチームで試合に出て勝たせたい。

自分が活躍をしてタイトルをとる。





零)3年生の初めのオフシーズン、ドイツに再びサッカー留学に行きました。どうでしたか?



江)大学出て、いつかは海外でプレーするサッカー選手になる。

自分の目指すところが少し具体的にイメージできた。

本当によい経験だった。





零)3年時は怪我もあり2軍でスタメンから遠ざかりました。何を思っていましたか?



江)自分が出て何とかしたいという思いは強かった。

そんな中でチームはIリーグで筑波発の2部に降格してしまった。

何としても負けられない一戦に負けてしまったことが、ものすごく悔しかった。

試合終了の笛が鳴った時の虚無感。





零)4年生になり、6試合8得点の大活躍を見せました。何を思いましたか?



江)2軍チームではあるものの、チームの勝利に貢献できたことは嬉しかった。

桐の葉をつけて、日本一を目指して努力してきた責任感・使命感・覚悟が表現できたシーズンだった。





零)しかし天皇杯は登録止まりで試合には絡めませんでした。何を思いましたか?



江)桐の葉をつけて試合に出ているのが自分ではない。

正直、複雑な気持ちで応援していた。

やっぱり悔しい。

何が足りないのか常に考えて練習し続けた。

それでも試合には絡めなかった。

ただ、そうやってもがいた日々は本当に自分を成長させてくれたのは事実。





零)最後に一言お願いします。



江)桐の葉をつけてTOPチームで試合に出られるのは一部の人間。

それ相応の努力・能力・使命感が必要である。

もちろんTOPチームだけじゃない。

大学サッカーを牽引する。

桐の葉をつけている以上どのカテゴリーであっても負けは許されない。

全てにおいて日本一でなければならない。

覚悟と責任。




江)自分がこうしてサッカーができて、たくさんの人と出会い、たくさんの経験をさせていいただきました。本当にすべてに感謝しています。ありがとうございました。そして、これからも筑波大学蹴球部をよろしくお願いします。





筑波大学蹴球部
体育専門学群4年
江田光之介





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