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2020

#82 有終の美 (宮﨑裕大/4年)



こんちには。

筑波大学蹴球部4年の宮﨑裕大と申します。

学部同期の広報局長に頼まれ続けていたブログを最後の最後に書かせていただきます。

拙い文章ではありますが、どうかお付き合いください。


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「有終の美」

皆さんも意味はご存知ですよね?

有終の美を飾るというフレーズでお馴染みだと思います。

ましてやこの引退の時期ともなれば、よく飛び交う言葉でもあるでしょう。


改めて有終の美という言葉の意味を調べてみました。


有終:終わりを全うすること、やり遂げること

有終の美:終わりが素晴らしい様子、立派な結果


やり遂げた先の結果が美しい。

つまり、ただ最後だけいい結果を残せればいいというわけではなく、一生懸命取り組み続けた先にあるものです。


実は有終の美には漢字表記の四字熟語

「有終之美」

という言葉もあります。

これは先程の意味に対して、

「始めるのは簡単だが、最後まで全うするのは難しい」

という意味です。


この言葉があるように、有終の美を飾るというのは本当に難しいことなのです。



年の瀬に差しかかり、僕の引退もいよいよ迫ってきました。

誰もが終わり方というのは考えることでしょう。

もちろん僕も考えました。


4年間を振り返ると、怪我が多くて、まともにサッカーしたのは2年もありません。

リハビリ続きの日々に気持ちが切れることもありました。

結局今シーズンも怪我続きで、正直、プレーできずに引退するだろうと思っていました。本当にごく最近まで。




それでも天皇杯が終わった翌日、月曜日の夜20時の1グラで、僕は1人リハビリをしていました。

「俺の有終の美って何なんだろうな?」

そんなことを思いながら1グラに横になって、そっと目を閉じました。

頭に浮かぶのは怪我のことばかり。

再発した時の虚しさや先の見えないリハビリの日々を思い出しました。

しかし、それ以上にはっきりと蘇るものは、僕に関わってくれた周囲の人たちのことでした。

一緒にリバビリをして下さったいちはら病院PTの方々や歴代の蹴球部トレーナー、常に励まして僕のプレーする姿を待ってくれている部員やコーチ陣。


残り少ない日々の中で、僕が飾ることのできる有終の美は、

[プレーする姿を見せること]

それ以外にはないと思いました。


だから僕は最後の最後までやり続けます。

コロナで部活を続けられるかも分からなかった中で、チームの一員として関われていること、引退がここまで伸びていることも奇跡です。


最後の試合に出れるかどうかは、今もわかりません。

結果を残すとか最後を立派に飾るとか、そんな大層なことはできないでしょう。

それでも、最後までそこに向かっていく気持ち・やり遂げる姿勢を全うすることが、僕の中での有終の美です。

皆さんに少しでも伝わるものがあり、僕の最後を心のどこかで応援していただけると幸いです。(公開当日に受傷なんてことがないことを願います笑)


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本当は別のブログを書きあげていたんですが、一昨日この想いが溢れてきて、急遽書き上げました。

なかなか文章だけで全てを伝えるのは難しく、皆さんにとっては、当たり前のことだろ!と思うような内容になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


今後とも筑波大学蹴球部をよろしくお願い致します。






筑波大学蹴球部

医学群医学類4年

宮﨑裕大





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