こんにちは。教育実習生の大野です。
と言い続けた3週間が終わりました。
改めて、蹴球部4年、学生トレーナーの大野隆滉です。
本ブログでは教育実習の3週間についてお話しようかと思ったのですが、違う話をします。
実習を通して改めて考えたことをお話します。
気楽に読んでいただければ幸いです。
まず教育実習とはご存知の通り、教員免許を取得するために行わなければいけない実習のことです。
もちろんこの実習を行う者は教員免許の取得を目的としており、就活との両立が大変ということから、
多くは進路も教員という人が多いように思われます。
では私はどうなのか?というお話なのですが、正直卒業後すぐに教員として働くつもりはありません。
(※だからと言って適当に実習をしていたわけではありません)
というのも私は育成年代におけるスポーツ環境、特に教育現場のスポーツ環境に興味があるため、
1年生から教職課程を取り、実習に行ってきました。
この点に関して、もう少し具体的にご紹介させてください。
日本の現状として、学校に所謂トレーナーなどのスポーツ医学的な知識をきちんと持った人材がいることは稀です。
一方、スポーツ振興センターの調査によると平成10年度~平成25年度の間に発生した体育活動(体育の授業、運動部活動、体育的行事等)における事故で、
死亡見舞金、障害見舞金(第1級~第3級)を給付した事例は730件もあります。
ここでカウントされていない傷害も含めると、かなりの数になることが想定されます。
私は育成年代におけるこのギャップが問題であると感じています。
スポーツ医学の先進国アメリカでは、高校によってアスレティックトレーナーがいたり、
スポーツ医学の授業があったりと日本に比べると発展している印象があります。
もちろんトレーナーがいたからと言って、どれだけ事故を防ぐことができたのかはわかりません。
ただ他にも、死亡事故まではいかなくても早期復帰による再受傷やパフォーマンスの低下、
女性アスリートの3主徴がある中での強行による疲労骨折、傷口の不適切な対応による感染症、不適切な運動強度設定による傷害などなど・・・
予防出来得る事故や傷害のリスクはかなり多く存在します。
正直、実習前は「先生はスポーツ現場に立つ以上、責任をもってしっかりとした知識を持っておくべきだ」と考えていました。
勉強会でも行って学ぶことを義務化すればいいと。
ただ実習に行って気づいたのは、「先生めっちゃ忙しい!」ということでした。
こんなに忙しいのにさらに勉強してもらうのも酷な話です。
ましてや部活動にモチベーションが無い方ならなおさらです。
ではどうすればいいのか?気になりますよね?
ただ、今は分かりません。
というか今わかるのであれば多分誰かがすでに解決しています。
ただ、最近話題のバスケットボールの八村塁選手を輩出した宮城県の明成高校、
野球の名門早稲田実業高校、大阪の浪商高校などいくつかの学校で新たな取り組みが行われています。
(明成高校: https://spomedi.net/meisei_highschool/)
(早稲田実業高校: http://coreconfan.com/toptrainer/7380)
(浪商高校: https://news.yahoo.co.jp/byline/kikuchiyoshitaka/20180504-00084817/)
ただ、これを実現させるためにはお金が必要です。
そのため現実的には難しいところが多い・・・。
このように「ただ、」が頭の中でループしています。
ただ、色々ひっくるめて「スポーツ医学の普及・発展」が自分の目標です。
もちろん他にもやりたいことはありますが、
研究活動もそれを目標に行っています。
進路もその目標に合わせて選びたいと思っています。
そういった目標から教員免許も取得しようとしています。
上手くいくといいですね・・・。
そろそろ締めに移りたいと思います。
ブログである以上なにか読んでいただいた方にメッセージを残したいものです。
本ブログでは
・日本のスポーツ現場において、多くのリスクが存在していること
・『スポーツ医学』というものがその環境を改善しうるということ
・改善に向かって少しずつ取り組んでいる人や組織がいるということ
以上の3点を理解していただければ幸いです。
教育実習を終えて学校現場の現状を把握したのみでなく、本当に多くのことを得ることができました。
教員の方々や生徒たち、実習仲間には感謝ばかりです。
ぜひ、今回の経験を今後の研究や活動の一助としたいです。


筑波大学蹴球部
体育専門学群4年
大野隆滉

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