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2018

#27 2018シーズンを終えて(野中葉佑/4年)


年内最後のブログを担当させていただくことになりました。
野中葉佑と申します。

今シーズンは主務を務めさせて頂くとともに
B3チームのキャプテンも務めさせて頂きました。

同期のプロ内定者と比べて有名でもなんでもない僕が
2018シーズンを締めくくるブログを担当させて頂けることになり非常に光栄です。

指名してくれた茶圓広報局長ならびに
連絡をくれた部員ブログ係の加藤零太くんありがとう。





12月26日のシーズン報告会をもって2018シーズンの活動が全て終了となりました。

あっという間の4年間でした。

とりわけこの1年はまさに駆け抜けた、という感じがします。

昨年のシーズン報告会からもう1年過ぎたのかと思うと、
それだけ濃い日々を過ごしていたのではないかと思います。


決して楽な1年ではありませんでした。

自分の至らなさから監督・スタッフに迷惑をかけ怒られる日々、
自分の所属カテゴリーでの悩み、
部内の問題、
なかなか結果が伴わなかった前期、
ゴールの見えない就活などなど…

一つ一つのエピソードをあげ始めたらきりがないくらい、
とにかく苦しかった。

なんで自分にはこんなに力がないのだろうかと。

妥協していたつもりなんて全くないけれど、
目の前のことにいっぱいいっぱいすぎて、
今振り返ればもっとああしておけばよかったとか、
こうすればよかったとか思うことがたくさんあります。


それでもなんとか1年間やり切ることができたのは、
やはり環境と人に恵まれていたことが大きかったと思います。

それぞれやり方は違ってもチーム・組織のために尽力するかっこいい先輩たちの背中を見てきたから、

負けたくない・一緒に最高の景色を見たいと思える同期がいたから、

生意気だけど可愛くて優秀な後輩たちがいたから、

尊敬を通り越してもはや畏怖の念すら抱いてしまうほどの監督・コーチングスタッフがいたから、

どんなに苦しくてもこのチームのために何かがしたいと思い続けることができました。


もちろん比率は苦しかったことの方が圧倒的に多いけど、
嬉しかった・楽しかった経験もちゃんとたくさんあります(笑)。



B3で言えば、ボコられたけど順大・拓大との試合は
個人的にはチームの成長を感じて楽しかったし、

最終節の平成国際との試合は300人もの人が試合を見に来てくれて、
部員が応援で試合を最高に盛り上げてくれて、
勝つことはできなかったけど、
あのような環境で最後にサッカーができた自分は本当に幸せ者だと思いました。



Topチームで言えば、
関東リーグ前期終了時8位を巻き返しての準優勝という結果は、
悔しさの残る結果ではあったけど、
選手の頑張りを一番近くで見ていた人間の一人として素直に嬉しかったですし、
何より早稲田との試合では感動すら覚えるレベルの試合を見せてくれた選手たちに対して感謝の気持ちでいっぱいです。


シーズンの最後の方はチームの雰囲気も年間通して一番いい状態で、
これなら確実に日本一を獲れると心の底からそう思っていました。

だからこそ、インカレで駒澤に負けた時に、
日本一を獲れなかった悔しさとこの組織でもう戦うことができないことへの寂しさから
自然と涙が溢れてきたのだと思います。


こちらも一つ一つエピソードをあげ始めたらきりがないですが、
とにかく伝えたいことは、
入学当初は想像もしていなかったような経験をたくさんさせてくれたことに感謝しているということで、
それがなかったら今の自分はなかったと思うし、
こんなにこの組織を好きになることもなかったと思います。





そんなこんなで怒涛の1年間を過ごしてきたわけですが、
最後に4年間の蹴球部活動を終えた今の僕が感じていることを書きたいと思います。


僕の4年間の蹴球部活動の中で、
ターニングポイントと言えるタイミングが2度ありました。  


1つ目は、元関西学院大学サッカー部主将で、
現在は徳島ヴォルティスでご活躍されている井筒陸也選手のブログ
http://kgusoccer.com/blog/archives/344
との出会い。


2つ目は2年前のインカレでの優勝。


この2つの経験は今の僕の価値観の大きな土台となっています。


井筒さんのブログは「なぜサッカーをするのか」、
「サッカーをすることにはどのような価値があるのか」
ということを考えるきっかけを与えてくれて、
インカレの優勝は組織の中における自分の存在意義を問うきっかけを与えてくれました。


僕が大学でもサッカーを続けようと思った理由は割とはっきりしていて、
高校サッカーの引退の仕方があまりにも悔しすぎるもので、
このままでは終われない、
まだサッカーを続けたいと思ったからでした。

まだ自分には成長の余地があると感じていたわけです。


「なぜサッカーをするのか」
という問いに関しては、
「自分への挑戦」
と答えられると思います。


ただ、その先、
大学が終わってからのことは全く考えていませんでした。

明らかにプロになれそうにない自分には明確に決められたタイムリミットがあり、
サッカーを中心とした生活はそこで終わりを迎える。

では、プロになるという多くのサッカーをする人にとっての理想を叶えられない自分には何が残るのか。


高校卒業の時に比べてちょこっとサッカーが上手くなるだけで、
他に残るものは何もないのかと。


当たり前ですが、そんなわけはないんですね。


4年間の活動を振り返ってみると、
自分の中には数多くの経験が蓄積されていて、
入学前と比べてプレーヤーとしての成長はもちろん、
人としても成長することができたと思っています。

社会に出ていっても、
筑波大学蹴球部での経験が必ず活きると確信しています。

結果的にではありますが、
「サッカーをすることの価値」
は僕の中では
「自分をプレーヤーとしても人としても成長させてくれた経験を得られたこと」
ということになるわけです。


一方で、ただ4年間サッカーをしていただけで
このような経験を得えることができたとは思っていません。

組織の中での自分の存在意義というものにはかなり向き合い、
その中で得てきた経験が自分を成長させてくれたと思っています。



そして、自分と向き合うきっかけを与えてくれたのが、
2年前のインカレでの優勝でした。

決勝で日体大に8-0で勝利したあの瞬間、
「ああ、筑波ってすごいんだな」
と思ったのを今でも覚えています。

そして、
「いやいや、お前も筑波大学蹴球部員だろう。なんだこの他人事感は。」と。

試合に出られなくても組織を引っ張る当時の4年生たちのかっこいい姿、
ピッチに出て活躍する同期の姿と比べてあまりにも自分が何もしていなさすぎて、
オレってなんなんだろうと思ってしまったわけです。


筑波が日本一をとって嬉しいはずなのに、
自分ごととして喜ぶことができない、
そんな自分に強く葛藤しました。


その日を境に、
自分は「筑波大学蹴球部」という組織に対して何ができるのかということを考えるようになりました。

主務になろうと思ったのも、
ピッチに立って直接的な貢献をすることが難しそうだという結論に至り、
それ以外に何かできることはないかと模索した結果です。  


実際に主務になってみてからは、
初めての体験だらけで何をすればいいかわからず、
苦難困難の連続でこれでもかっていうくらいに悩みました。

就任当初、
周りは見えない、気は利かない、仕事は遅い上にすぐミスすると、
先代主務と比べて無能すぎてかなり周りから心配されたのもよく覚えています。  

逆に主務にならなければそんな思いはせずに済んだと思いますが、
自分の存在意義と向き合ったからこそ得られた経験、
気づけた自分に欠けているもの・他の人に負けないもの、
出会えた人達がいるのも確かです。


むしろ、ただ4年間サッカーをするだけでは得られなかったであろうものたちが、
自分を成長させてくれた大きな要因だと思っています。


なにが言いたいかというと、
サッカーというスポーツには人を成長させる力があり、
それは自分との向き合い方次第でより大きくなることも、
小さくなることもあるのではないかということであり、
4年間の活動を終えた今の僕が強く感じていることです。


また、「人としての成長」を目的としていたわけではないことも、
大きなポイントだと思っています。

あくまで、「サッカー」に対して真剣に向き合い、葛藤し、
もがいたその先に成長があったのだと思っています。


これは、サッカーに限った話ではないかもしれません。

むしろ、サッカーに限った話ではないからこそ、
サッカーをすることに価値があると言えるのかもしれません。



長くなってしまいましたが、
4年間の活動を終えて僕が感じていることを書かせて頂きました。


拙い文章ではありますが、
これを読んで何かを感じて頂ける方がいれば嬉しいです。

僕が感じたことが正しいだとか、
絶対だとかも全く思っていないので、
むしろ自分はこう思うといったことをお教え頂けたらなお嬉しいです。



最後になりますが、
小学1年生でサッカーを始めてからこれまでの16年間で本当に数多くの人に出会い、
貴重な経験をさせていただいたことで今の自分があると思っています。

僕の16年間のサッカー人生を支えてくださった全ての方に
この場を借りて厚く御礼申し上げます。



筑波大学蹴球部
主務
野中 葉佑

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