#56 パワーワード(増渕利樹/4年)



124年目の筑波大学蹴球部で副将を務めます増渕利樹です。
どうぞよろしくお願い致します!


どうしてもあの日が忘れられません。


2017年4月9日

『ガチャッ』
これほどまで扉が開く音を覚えてることが他にあるだろうか、いやない。
私の蹴球部生活が始まりました。


『フレッシュマンヘッドの※※や。』
コテコテの関西弁で、何て名前なのか聞き取れませんでした。
最近分かったことですが、どうやら『鍵野』と言っていたそうです。



『筑波大学蹴球部の歴史何年か知ってるか』


部員になるにあたっての最初の問い。
間違えるわけにいきません。

答えは、もちろん120年(当時)でした。
答えられないなんて入部を希望している者にとってナンセンスですよね。


入部希望者が集まった教室の1番前の列、真ん中に座っていた私が指名されることは必然でした。


一瞬動揺したものの、答えは明らかなので焦ることは何もありませんでした。


しかし直後に私は自分を疑いました。
さっきまで頭にあった『120年』という言葉が跡形もなく消え去っていました。


緊張って怖いですよね…。
あの場にいた同期になら分かってもらえると思いますが、あの険悪とした表情をされたら無理もないかもしれません。


どうしてなのか自分でも分からないのですが、実際の数字を2分の1した『60年…』と口にしていました。


心の中では、そんな短いはずはない、もっと長かったはずだと思っていました。


そして、ギリギリ回答に『以上』という言葉をつけることに成功したんです。


『60年………以上です。』


間違ってはいないのですが、目の前の関西の方にひどく睨まれました。


本当に自分が情けなくて、その晩は具体的にどんな120年の歴史があるのか調べた気がします。


同時に筑波大学蹴球部でサッカーをする理由、どう貢献していくかについても考えました。 当時書いたものと思われる文書が目の前にあります。
大丈夫、今もブレていません。



そんな鮮明に覚えている日から2年と10ヶ月が経とうとしていて、ついに最終学年となります。


私が副将を務めるにあたって掲げる目標は
『筑波大学蹴球部のことを部員全員が心から素晴らしい組織だと言える組織にすること』です。


組織外部の評価ではなく、組織内部の評価を高めたいなと。


私自身、筑波大学蹴球部を素晴らしい組織だと思えていないという訳ではありません。 ただ期待も込めてまだまだ魅力のある組織にすることができる、しなければならないと思っています。


つい最近こんな事を言われました。
『サッカーは気遣いのスポーツだ』と。


ここで言う所の気遣いは、人、周囲の環境、社会といったあらゆるものに向けた気遣いだと解釈しています。


私がこれまで出会った、サッカーと気遣いに関する様々な言葉が想起されます。


例えばオンザピッチでは、
『仲間のミスをミスにしない選手が良い選手だ』

オフザピッチでは、
『勝利の神は細部に宿る』などでしょうか。


気遣いの重要性は、サッカーだけに限らず、スポーツ全般に言えることだと思うんです。


スポーツだけに限らず、人として欠かせない要素かもしれません。


そこに組織があったら尚更、大切なことかもしれません。


組織全員がハイクオリティの気遣いができるとしたら、それは強いし、魅力的な気がしませんか!?



今年のスローガンは『一心』です。
この言葉の表すところは、いかなる組織においても1番難しいことで、1番大切なことではないでしょうか。


『蹴球部だから』と熱く思いを綴ってくれた知久に


『一人一人がチームを愛し、仲間を愛し、サッカーを愛せる組織』を体現してくれる窪田に


『犠牲』という大切なワードを共有してくれた田嶋


を始めとして、この組織には幸せなことにたくさんの同志がいて、応援してくださる方々がいらっしゃいます。


一心を実現するためには誰一人として欠けてはなりません。



最後になりますが、個人的に私が愛してやまない言葉を1つだけ紹介して終わりにしたいと思います。


『一枚岩』(栃木scより)

『One Soul』(松本山雅FCより)



またお話しましょう!




筑波大学蹴球部4年
2020年シーズン副将
増渕利樹