ニュートリション班通信 No.1


⚽ヘモグロビンについて

ヘモグロビンについて
ニュートリション班です!

筑波大学蹴球部では太陽化学株式会社 様のご協力のもと月に一度部員全員がヘモグロビン値を測る機会があります。コンディションをチェックする一環として測定し、月々のデータから値の低い選手に対してアプローチを行うことが可能となります。今回は「ヘモグロビン」をテーマに記事を書かせてもらいます。

ヘモグロビンは赤血球中に含まれる成分で、身体の活動に不可欠である酸素を運ぶ働きをしています。血液中のヘモグロビンが減少した状態を貧血といい、アスリートに多く見られるものは「鉄欠乏性貧血」と「運動性溶血性貧血」があります。貧血になると身体中に十分な酸素を運ぶことができなくなるので、有酸素運動能が低下し、持久力が大きく低下します。アスリートの場合、普段のトレーニングについていけなくなり、パフォーマンスが低下するなど競技成績に悪影響が出てきてしまうのです。

ヘモグロビンは鉄分とタンパク質から構成されています。これから暑い時期を迎えると、汗と一緒に多量の鉄分が排出されてしまうため、貧血になりやすい時期であることを覚えておく必要があります。熱中症対策としてスポーツドリンク等で水分、電解質、糖質を摂取することに加えて普段の食事から鉄を摂取しましょう。さらに、タンパク質(ヘモグロビンを構成している)、ビタミン(特にビタミンCは鉄の吸収率を高め、ビタミンB6、B12、葉酸は赤血球を作るのに必要)、ミネラル(亜鉛は鉄との相乗効果で貧血予防にプラスに作用する可能性が高いと言われている)はヘモグロビンを増やすための鍵となるのでバランスの良い食事をとることが必要です。食品の中でも「納豆」は鉄やビタミンB群、葉酸がバランスよく含まれているためおススメです。

蹴球部ではASTRIM FITという機器を用いて採血をせずに、ヘモグロビンの血液濃度を測定しています。JISS(国立スポーツ科学センター)の場合、男性を14g/dl未満、女性を12g/dl未満で貧血と判定する基準を示しており、シーズンを通して測った値と照らし合わせて貧血の疑いがあるかどうか判断しています。蹴球部2018年度卒で現在Jリーグの舞台で活躍される4名のOBの方々のヘモグロビン値をみると平均は15.1g/dl(2017年2月~10月の月1測定)であり、シーズンを通して走れるコンディションが維持できていたと思われます!

部員の多くは一人暮らしをしており、食選択は部員自身に任されています。アスリートとして食に対する正しい知識を持つことは望ましい食選択につながっていくと思います。ニュートリション班として、部員に対して有益な情報を提供し、自立した食選択のサポートが出来ればと考えています!

 

【参考】
・よくわかるスポーツ貧血 -今すぐ実践!新たなコンディション管理法(ベースボールマガジン社)
・太陽化学株式会社 ホームページより
http://www.taiyokagaku.com/health/sport_anemia

【↓鉄を多く含む食品
(1回使用量に含まれる鉄mg)】

食品名

1回使用量(g)

鉄(mg)

豚レバー

60

7.8

鶏レバー

60

5.4

牛レバー

60

2.4

アサリ

80

3.0

シジミ

20

1.1

カツオ

80

1.5

マグロ赤身

80

1.4

鶏卵(卵黄)

50

0.9

油揚げ

50

2.1

納豆

50

1.7

木綿豆腐

150

1.4

小松菜

80

2.2

ほうれん草

80

1.6

枝豆

50

1.4

 

(文部科学省:日本食品標準成分表2010より)