#15 声が聞こえないサッカー(2年/野寺 風吹)


みなさん、こんにちは。

今回ブログを担当させていただく

筑波大学蹴球部2年の野寺風吹です。

皆さんは

 

「デフサッカー」

 

というスポーツをご存知ですか?

ブラインドサッカーに比べると、                  

おそらく知らない人のほうが多いのではないかと思います。

 

デフサッカーとは通称

「聞こえないサッカー」

聴覚障害者が補聴器を外して行うサッカーのことです。

 

主審もフラッグを持ってジャッジするだけで、

その他のルールはサッカーと全く変わりません。

私も生まれつき聴覚に障害を持っており、

今まで補聴器を付けながら健聴者と一緒にプレーしてきました。

 

 

補聴器を付けていてもプレー中は味方の声が全く聞こえません。

 

先日、デフサッカー日本代表に選出され、  

ワールドカップへの切符をかけたアジア太平洋ろう者サッカー選手権に出場しました。

結果から言うと「準優勝」でした。

完全アウェーのジャッジにかなり苦しみましたが、

それでも最後の最後で勝ち切れなかったのは自分たちの力不足だと痛感しました。

しかし、それ以上に学んだことがあります。

自分が試合に出られなくて悔しいはずなのに、

ずっとチームのために動いてくれたり、  

若手を気にかけて盛り上げてくれたりした先輩たちを見て、                

初戦に出させてもらえずに悔しさを露わにしてしまっていた自分が恥ずかしいと強く思いました。

 

一番大切なのは

試合までに自分にできる最善の準備をすること。

自分の役割を理解して試合に臨み、

どんな役割であれそれを全うすること。

 

試合に出ることがすべてなのではないと気付くことができました。

 

 

さらに、この大会のプレーがデフフットサル日本代表の監督の目に留まり、      

デフフットサル日本代表候補合宿にも追加招集して頂くことになりました。

 

最近、難聴でも関東大学サッカーリーグ2部のトップチームやJFLで活躍する選手もいて、デフサッカーのレベルは年々高くなってきていると聞いています。

 

しかし、プロチームに所属する選手はまだいません。

 

ほかの国では健聴者に交じってプロで活躍している選手もいる中で、

そういった点で日本はかなり遅れていると感じます。

 

また、合宿時の宿泊費や今回の遠征費でも選手の実費負担に頼らざるを得ない部分もあり、

選手がかなりの出費を強いられています。

 

金銭的負担などの面でもデフサッカーの環境はまだまだだと感じます。

 

実際、自分も部活と学業とバイトを両立してやりくりするのに、

かなり苦労している現状です。

 

 

変えるためには、

次のW杯でメダルを獲って認知度を上げ、

多くの助成金を得ることが一番の近道だと感じています。

 

昔は、いろいろ聴覚に障害があることを言い訳にしてしまった部分もありました。

 

しかし、出来ないことをずっと嘆いてもレベルの向上は一向に見込めません。

 

自分が出来ることの中でレベルを高めるにはどうしたらよいのか。

どうしたら補うことができるのか。

 

それは障害者だけでなく、健常者にも当てはまると思います。

 

 

そういったことを自分がプレーで発信していけたらと思っています。

 

今、確実に自分はサッカーにおけるターニングポイントにぶつかっていると感じています。

 

しかし、驕ることなく、

この流れをしっかりモノにしていきたいです。

 

自分が蹴球部で少しでも上のカテゴリーにあがり、

個人のレベルを上げることがデフサッカーのレベルを上げることにも繋がり、        

障害を持っていても高いレベルでサッカーできるという子供たちの希望になるかもしれません。

 

日本代表での活躍が他の方々に元気を届けられるかもしれません。

 

どんなマイナースポーツであろうと、

”日の丸を背負うということ”

に責任とプライドが生じることに変わりはありません。

 

これからは自分のためだけにサッカーをするのではなく、                                                        

他の方の想いや期待も背負って

もっとサッカーやフットサルに真摯に向き合っていきたいと思います。

 

 

長くなりましたが、読んで頂きありがとうございました。

 

これからも蹴球部、そしてデフサッカー・フットサルへの応援をよろしくお願いします。

 

筑波大学蹴球部

体育専門学群 2年

野寺風吹